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新記載要領の改訂記号の付し方について2

前回に引き続き改訂記号の付し方についてご説明したいと思います。

前回は基本的な付し方についてご説明いたしましたが、今回は基本的なルールに当てはまらない項目や、仕様の関係上付される個所が限定される項目についてお話しいたします。

なお、前回(5/24)から今回(6/7)までの期間で「医療用医薬品添付文書情報XML作成ツール」が更新され、ver.1.0.7.0が公表されてます(5/31付け)。
改訂記号に関する修正が入っていますが、解説に影響しない範囲のため、前回に引き続きver.1.0.6.0を使用して説明していきたいと思います。

表について

項目ではありませんが、説明しておく必要があるため、先に説明させていただきます。

表における改訂記号は一般的な項目と異なり、表のセル内に改訂記号が付された上で、直近の項目番号の前にも合わせて付せられます。
下記画像1・画像2を見ると、セル内と直近の項目の両方に付されているのが確認できます。

ちなみに表のタイトルにはXML作成ツール上で改訂記号を付すことは出来ません。

ModifiedExplanation1.5_Graphic1_190605

画像1 XML作成ツールの編集画面(表)

画像2 HTMLプレビュー(表)

なお、表に関しての記述はSKWサイトの「XMLファイル作成に際しての補足資料」内に上がっている「改訂記号記載についての整理一覧」という資料にも記述されています。

「3. 組成・性状」

組成性状では「3. 組成・性状」「3.1 組成」「3.2 性状」以外の項目番号は登場しないため、改訂記号はこのいずれかに付される・・・と言いたいところなのですが、XML上ではそうとは限らないようです。

XML上の組成性状では下記画像3の様に、表のセル内に改訂記号が付された上で、上位の項目番号の前にも合わせて付せられます。
これは標準的な表と同じ挙動と言えます。

ModifiedExplanation2_Graphic1_190603

画像3 HTMLプレビュー(組成性状_1製剤)

しかしながら、販売名が複数ある場合、改訂記号は項目番号の前にある販売名の前に付されます。
XML作成ツール上では組成性状内の販売名は項目と同等の扱いのようです。(販売名が1つの場合は上位に包含されているので、販売名に付されない)

ModifiedExplanation2_Graphic2_190603

画像4 HTMLプレビュー(組成性状_2製剤)

「4.効能又は効果」と「6.用法及び容量」

XML作成ツール上では、この2項目内において番号付きの項目を作成することが出来ません。(「新記載要領に基づく改訂案」でも、基本的にこの2項目に対し、「4.1」といった2桁以上の項目番号は記述されていないと思います。)
そのため項目番号が4.又は6.しか存在しないため、項目内のどこに改訂記号を設定したとしても、上位に集約されて「4.効能又は効果」と「6.用法及び容量」の前に改訂記号が付されます。

ModifiedExplanation2_Graphic3_190531

画像5 XML作成ツールの仕様

「10.1 併用禁忌」「10.2 併用注意」「11.2 その他の副作用」

これらの項目ではルールとして

表形式で記載する「10.1 併用禁忌」、「10.2 併用注意」及び「11.2 その他の副作用」においては、最左欄の事象名又は薬剤名の前に「*」又は「**」を付すこと。

と、通知にも書かれているように、10.と11.の表部に関しては表の最左欄に対し改訂記号を付記します。
また、改訂記号の付され方は標準的な表と同じく、表内に改訂記号が残ったまま、直近の項目番号前にも改訂記号が付されます。

ModifiedExplanation2_Graphic4_190531 

画像6 XML作成ツールの編集画面(併用禁忌)

ModifiedExplanation2_Graphic5_190531

 画像7 HTMLプレビュー(併用禁忌)

「26.製造販売業者等」

文献1件ごとに「1)○○○」といった具合に番号が振られていますが、これは項目として扱われないようです。
そのため、各文献に改訂記号を振ったとしても、上位に集約されて「26.製造販売業者等」の脇にのみ付記されます。

下記画像では1)に今回改訂、2)に前回改定を付していますが、結果のHTMLプレビューでは「23. 主要文献」の前に集約され、3個の改訂記号が付されているのが確認できると思います。

ModifiedExplanation2_Graphic7_190531

 画像8 XML作成ツールの編集画面(主要文献)

ModifiedExplanation2_Graphic8_190531

 画像9 HTMLプレビュー(主要文献)

仕様上項目番号とされるのは「1.」~「1.1.1」までなので、「1)」に改訂記号が付されないのは当然なのですが、これは正直見づらいなと思います。

おまけ:改訂記号の数の決定について

前回書くべきだった内容。
XML上の改訂記号の数は前回改訂が「*」、今回改訂が「**」に固定されている訳ではありません。
XML作成ツールでは、改訂箇所を「今回改訂」又は「前回改訂」といった形式で文中に付与します。
そして、文書中に「今回改訂」又は「前回改訂」が存在するかを精査した上で付与か所の改訂記号の数が決定されています。

ModifiedExplanation2_Graphic9_190604

画像10 改訂記号数の決まり方 

まとめ

改訂記号に関する説明は以上となります。
新記載の改訂記号周りの仕様は分かりづらいので、参考になれば幸いです。

 

新記載要領の改訂記号の付し方について1

新記載が始まり約2か月が経過いたしました。
各製薬会社様は新記載要領の進展はございますでしょうか?
弊社としては現状のペースでは5年で終わらないのではないかと思い、少々不安を感じております。

さて、今回話題に挙げたいのは、XMLの改訂記号の付し方に関してです。
既に新記載に合わせて改訂が入った製品が数製品見受けられますが、新記載では改訂記号の付し方について明確なルールが設定されました。
今後改訂が増えてきた際に混乱を招かぬよう整理しておきたいと思います。

この記事では、「医療用医薬品添付文書情報XML作成ツール」(以下「XML作成ツール」)を例に使用し、XML上での付し方を中心に解説いたします。
とは言え基本的にPDFとXMLでの改訂記号の付し方は同等になるはずですので、どちらの場合でも参考になるかと思います。
なお、例に使用するXML作成ツールは、2019年5月13日頃に公開されたver.1.0.6.0を使用しております。

はじめに

改訂記号に関する資料・記述はそれほど多く存在しません。
説明文だけでは分かりづらいですが、PMDAに掲載されている「新記載要領に基づく添付文書等の作成の留意点(Q&A)について」のNo.18に下記のような記述がございますので、この記述が基準になるかと思います。

改訂箇所に該当する最も下位の項目番号の前に「*」又は「**」を付し、下線などの修飾は付さないこと。
ただし、下位の項目を全て新設した場合は、それらを包含する上位の項目番号の前に「*」又は「**」を付すこと。
表形式で記載する「10.1 併用禁忌」、「10.2 併用注意」及び「11.2 その他の副作用」においては、最左欄の事象名又は薬剤名の前に「*」又は「**」を付すこと。
該当する項目名及び項目番号ごと削除した場合は改訂箇所の表示は要さないこと。

また、製薬協の方からも上記の通知等の内容を纏めた上で補足を加えた「医療用医薬品添付文書情報の電子ファイル作成の手引き」が発行されておりますので、参考になるかと思います。

基本的な改訂記号の付され方について

改訂記号は一部を除き、「1.警告」や「9.1.1○○○」などの3桁までの項目番号が記述された項目にのみ付することが可能です。(※(1)は不可)
項目という点で言えば山括弧(〈○○○〉)やビュレット(•)から始まる文章にも改訂記号を付したくなりますが、新記載では付することはできません。

下記の画像はXML作成ツールの編集画面(画像1)とそのHTMLプレビュー(画像2)です。
3か所に改訂記号を付していますが、項目番号付きの段落である「2.2.1 けふこえて」と「2.2.3 ゑひもせす」の改訂記号は編集画面・プレビュー共に同じ段落に対して改訂記号が付されています。
それに対し、2.1内の「わかよたれそ」に付した改訂記号は「2.1 いろはにほへと」の前、つまりは「改訂箇所に該当する最も下位の項目番号の前」に移動しているのが確認できます。

飽くまでも改訂箇所の前ではなく、項目番号の前に表記されるのが新記載の改訂記号の特徴となります。

ModifiedExplanation1_Graphic1_190523画像1 XML作成ツールの編集画面(基本編)

ModifiedExplanation1_Graphic2_190523

画像2 HTMLプレビュー(基本編)

改訂記号が上位の項目に包含される場合

こちらが非常に分かり辛い仕様となっております。
複雑な挙動を示す場合もありますので、そちらも含めご説明いたします。

標準的な包含処理

通常であれば下記画像3の2.1.1などの様に、改訂した項目に対し改訂記号を振れば、項目の項目番号前に改訂記号が付されます。
しかしながら新記載では「下位の項目を全て新設した場合は、それらを包含する上位の項目番号の前に「*」又は「**」を付すこと」とされています。
その為、下記の2.2の場合「2.2.1,2.2.2,2.2.3の項目が改訂される」→「2.2の項目内が全て改訂される」→「2.2が改訂された」という解釈となり、結果として上位の2.2に改訂記号が集約して付されます。

ModifiedExplanation1_Graphic3_190523

画像3 XML作成ツールの編集画面(包含編1) 

ModifiedExplanation1_Graphic4_190523

画像4 HTMLプレビュー(包含編1)

複雑な挙動の包含処理

XML作成ツール上では、今回改訂(**)と前回改訂(*)が別々にカウントされているようで、包含する処理の際に分かりにくい挙動になることがあります。
特に注意したいと思うパターンが下記画像5,画像6のような場合です。

下記の例では2.1.1と2.1.2に今回改訂(**)・前回改訂(*)の両方が、2.1.3に前回改訂(*)のみが付されています。
この場合、最も下位の項目である2.1.nには共通して前回改訂(*)が付されている為、前回改訂(*)だけが上位の項目に包含され、結果的に「2.1 いろはにほへと」に対し改訂記号が付されます。
一方、今回改訂(**)はそのまま元の箇所に残り、2.1.1と2.1.2に付されました。

一塊になっていた改訂記号が分離されましたね。
前回改訂のみが移動したため、2.1.1と2.1.2は今回改訂・前回改訂の両方がされたという意図が読みづらくなったように思えます。
新記載要領では改訂箇所に下線が引かれなくなった為、このような場合の改訂記号の解釈には注意を払う必要があるでしょう。

ModifiedExplanation1_Graphic5_190523

画像5 XML作成ツールの編集画面(包含編2)

ModifiedExplanation1_Graphic6_190523

画像6 HTMLプレビュー(包含編2)

まとめ

新記載ではこれまでと異なり、意図した箇所に改訂記号を付すことができない、又はされていない場合が多々出て来ると思われます。
添付文書を読む側が読み解き方を理解する必要がありそうです。

改訂記号に関してはもう少し説明する必要があるかと思いますが、今回はここまでで一旦区切らせていただきます。
次回は特徴的な改訂記号の付され方のする項目をピックアップしてご説明したいと思います。

 

PDFのレイアウトについて

3/11よりPKWが稼働いたしました。
4月よりいよいよ届け出が可能となるため、PDFの提出も迫ってきております。
弊社でもPDFを作成するに当たり、レイアウトの仕様について相談される機会が多くなってきており、特にインデントに関する相談が多く見られます。
そこで今回はモデル案113を例にしてレイアウトのご紹介をいたしたいと思います。

1つ目は弊社が標準で採用しているレイアウトです。
各インデントを1文字に揃えることで全体的にインデントの落ち方が揃うようなレイアウトとなっております。
余剰なスペースもほとんど生まれない為、ページ数が増加する可能性を抑えることができます。
紙面を最大限活用できる弊社オススメのレイアウトです。

layoutSample_Type01

もうひとつは項目番号の末尾に本文文頭を揃えるレイアウトです。
現行の添付文書を鑑みるに以下のレイアウトの方がぱっと見馴染みやすいかもしれません。
しかしながら、新記載要領では「11.1.1」等、項目番号の桁数が多い項目が少なからず登場いたします。
先程のレイアウトと比べると、インデントにスペースを割かれる分、全体的に文章が圧迫され、ページが増加しやすくなるのが難点ですね。
実際に先程のモデル案113をこちらのレイアウトに組みなおすと、4分の1ページほど分量が増加いたしました。

layoutSample_Type02

新記載では全体的に文書量が増加する傾向にあります。
特にジェネリック品は新記載要領から薬物動態以降を先発と同等にする必要が出て来るため、文書量の大幅な増加が見込まれます。
その為、ページ数が増加し易いレイアウトは弊社としてはあまりオススメしていません。

ご要望ありましたら、レイアウトのサンプルは随時お作りいたします。
お気軽にご相談下さい!

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